リノベーションスクール 明石卓巳さん 【講演会】

先日、たまたま先輩と一緒に明石卓巳さんの講演会【リノベーションスクール】に行って勉強になったのでメモ。

明石卓巳さんは職業としてはクリエイティブデザイナーです。

とは書いてありますが、活動内容を見て行くと他にも色々やってます。
クリエイティブデザイナーっていうのもそこそこ大きいくくり方ですが、全然言葉の定義が追いついてないくらい、色々やってみえます。笑

最初は全然建築関係ないじゃんって思ったんですけど、明石さんが携わった岡山県問屋町(発音は「といやちょう」らしい)の街づくりが、うまくいっている事例のようです。

本来は建築に関する街づくりの講演内容を取り上げるのが正しいのでしょうが、今回は街づくりと一緒に話をされたファジアーノ岡山というJ2のサッカーチームの運営戦略が、個人的に面白かったのでそちらを紹介します。

信念は “既成概念に囚われず正しいものを創る”
デザインとはメッセージの可視化。
本業をベースに職の領域を超えて、次世代が豊かに暮らす為の装置を創り出したいと思っています。

ホームページより引用

ファジアーノ岡山をうまくブランディングされたことで、J2最強のスタジアム動員数を誇っているそうです。

今回はブランディングを構築する6段階を教えてもらいましたので、ご紹介します。

ブランディングを構築する6段階

①エリアを設定する

すべてのエリアでブランド力を高めることをできません。
まずはどの範囲でブランド力を高めるのかということを考えてゆきます。

例えば、
問屋町という商店街や岡山という土地的なエリア設定なのか、
建築という業界的なエリア設定なのか
という戦うフィールドを決定していくフェーズです。

ファジアーノは元々社会人サッカーチームだったそうです。
社会人サッカーでJリーグを目指すということ自体が結構いばらの道ですが、この「Jリーグ」と「岡山」というのがエリア設定にあたります。

②キャラクターを発掘する

ここで言うキャラクターとは、活動に対する興味の度合いを表している言葉です。

  • アウター 対象に対して関心がない人
  • インナー 対象に対して既に活動している人
  • ホーム  関心はあるけど、活動はしていない人

という大きく三つ。
このうち、アウターやホームを活動に取り込むことが大切だといいます。

逆にインナーに対しては放っておいても勝手に興味を持ってくれるので、重要視していないそうです。笑

このキャラクターによってそれぞれアプローチを変えていきます。
明石さんの言葉を借りると
「入り口は別で、出口が一緒」

ファジアーノの例で言えば、ずインナーは岡山県大好きな人。
そして、アウターは岡山がイケてないと思っている人です。
ファジアーノはサッカーチームですが、サッカー好きな人をインナーに設定していないところがキモです。
サッカーという分野ではなく、大きく岡山という土地を設定しています。

アウター・インナー・ホームには別々の広告を打ちます。
先ほどの話で出口は一緒ですから、最終的にはスタジアムに足を運んでくれるような仕掛けになっています。

アウターにはサッカーではなくビアガーデンの広告を打ったそうです。笑
そのビアガーデンをする場所がスタジアムになっています。

ですが、このアウターの人にはサッカーを「見に来てほしい」という文言は打たないのだそう。

「新しいビアガーデンができたので、ぜひ来てね。場所はここ(スタジアム)です!」みたいな笑

なかなか斬新で面白いですね。この辺りの戦略は非常に効果的だと思います。

③グランドデザインを描く

グランドデザインとは、大きな目標のようなものです。
この街が、この会社が、最終的にどうなっていたいかという大きな指針です。

ファジアーノでは「子ども達に夢を」とい大きなグランドデザインを描きます。

すべての製品やサービスは「子ども達に夢を与えられているか?」という観点から意思決定をしていきます。
すると、大きな方向性が決まっているので軸がぶれることがないのだとか。

ここで面白いと思ったことが、明石さんは何をするにも必ず二面性をもたせると言います。
それはビジネスとしての側面です。

先ほどのグランドデザインの中には実際に子ども達に夢を与えること。
そしてもう一つの側面として
子ども達は一人でスタジアムに来ることはないこと。を計算に入れています。

よって子ども達が来たいと思ってもらえるチームにすれば、親を連れてくるので結果として動員数や経済効果が高いということも分かっていたそうです。

更に価格設定も7000円~8000円で一通り楽しめるように設定されています。
それにより、お子さんが遊園地に行きたいと言われるより、サッカー見たいと言ってもらえたほうが親のお財布事情的にも樂になるようにという戦略なんだとか。(なるほど。 すげー)

前の記事でも書きましたが、やはり持続可能であるためにはビジネスの側面は必ず必要ですね。

④コンテンツを創造する

ここまでのプロセスを経て、やっとサービスや製品などのコンテンツ制作に入ります。これは明石さんのマーケター時代の教訓が活かされています。

明石さん曰く、ブランドは構築するのではなく、構築されるものだと言います。

企業では多くの資本を投じて市場調査をします。
ニーズがあるかどうかを数字をもとに調べるのですが、市場調査とはいうものの、ある製品を創る許可を取るための資料作りのようなものだったようです。

要するに市場のニーズは担当者により操作できるということを痛感したと言います。

ニーズから製品を創るのではなく、創ったコンテンツに対しニーズが生まれることが自然であり、①~③のプロセスを辿ることで、創ったコンテンツに「共感」を得られるように設計しています。

⑤アンカーを打つ

アンカーとはお手本のことです 。

最後のピースになるようなお手本をまず最初に作るのだそう。

言うのは簡単ですが、これってなかなかできないですよね。。
具体的には、お手本となる店舗をまずはつくります。

アンカーが適切に打ちこまれると、そのアンカーに影響を受け、近くにまた良いアンカーが打たれるそうです。
今回のケースで言えば、お手本の店舗の横に同じような雰囲気の店舗が建てられる状態です。この連鎖が進んでいくと、アンカー付近一帯はうまくブランディングされた街として機能していきます。

適切なアンカーを打ったことで、それ以降の活動はひとりでに動いていきます。ひとつ作った小さな波は、自動的にまた一気に波紋上に広がっていくのです。

⑥エリアに普及させる

アンカーを適切に打った時の具体例です。

ファジアーノでは駅からスタジアムまでの距離が遠いという問題があったようです。

そこで、駅からスタジアムまでの道を勝手に「ファジロード」と名付け、その道のちょうど中間地点に公式店舗を作りました。
当然ですが、道すがらにある公式店舗は賑わいます。

すると、不思議なことに今までサッカーチームができたことに悲観的だった商店街の方たちも、その流れに乗って「がんばれファジアーノ」とかって言いながら特産物を売るようになり、シャッター街が活性化したそうです。笑

この辺りの街づくりに関しての施策はさすがですね。。

まとめ

今回の講演会は非常に学びの多いものでした。
自分と異業種の人の話は刺激になりますね。
話も面白かったので、また機会があれば参加したいと思います。

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