ハウスメーカーの家がダサいのはなぜか。【プロポーションの問題】


こんにちは。おにまめです。


ハウスメーカーの設計として仕事をしていると、

【ハウスメーカーの住宅】と【建築家の住宅】は、同じような間取りでも何故こうも違うのか!?

と感じずにはいられません。。


ジワジワと【ハウスメーカー住宅のダサさ】を痛感してしまうのです。笑


もちろん、ハウスメーカーの家がもれなくダサいと言いたいワケではなく、 何が違うのかを一度、深堀して考えてみようという試みです。


僕も色々考えて、多分これなんじゃないかな~と感じている点がありますので、 今回はハウスメーカー住宅と建築家住宅の違いについて論じていきたいと思います。


それでは早速行ってみましょうー!!

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外壁【素材】


ハウスメーカー住宅のほとんどが、【サイディング外壁材】を使っています。


まず、これが【ダサさの原因】なんじゃないかと僕は思います。

僕が見慣れているから、ダサく見えるのでは?という疑問はやや残りますが、 一般的なサイディング外壁って結構ダサくないですか!?


防火性能等は高いのでしょうが、何だか【質感】を後回しにしているような印象です。

それに比べ、僕がカッコイイと感じる建物は、

・吹付だったり
・杉焼板だったり
・RCだったり

外壁そのものの質感が良いモノがほとんどです。


何をもって、【質感が良い】と判断しているか? というのは僕自身まだ上手く説明することができないのですが、

言い換えるならば、

【時間の経過を感じられるもの】
【より自然に近い(加工がすくない)モノ】
【経年美化が感じられるもの】

のように思います。

おにまめ
工業製品っぽい感じが苦手なのかな~!?と思ってみたけど、 ガルバニウムは意外と好きなので、困惑。。笑


ん~、どうなんでしょうな。。
もうちょっと時間をかけて悩んでみます。

部材の太さ【繊細さ】


ハウスメーカーの外装で使われている【部材の太さ】も原因であるように感じます。

破風や軒樋の大きさ、サッシの框は一般建築と比べても、だいぶ太い感じがします。


一方で美しい建物は、軽やかな部材断面をしていることが多いです。


もしくは、見えないように上手く処理をしていたりするのだと思います。


このような一見分からない部材一つひとつの大きさが【うるさく】感じてしまうのではないかと思うのです。

ハウスメーカーでは主に【性能】と【施工性】を追求しています。


これはこれで、ハウスメーカーの使命だと思いますので、この思想に関して僕は賛成しています。

しかしながら、より性能が高く、より施工性を上げようとすると

・細い断面を使ったり、
・邸別に納まりを変えたり、
・外装の細かい寸法を調整したり、

という事が難しくなってきます。


結果として、部材が大きくなり、そして納まりも単調になり、量産された住宅のように感じてしまうのではないかと考えています。

プロポーション【軒高】


僕が一番の原因だと思っているのが【プロポーション】です。

具体的に言うと、軒高です。
ハウスメーカー住宅の軒高は高いのです。

ハウスメーカーは各社【天井高さ】を競い合っています。


あるハウスメーカーが2600mmの天井高さを出来るようにすれば、
2700mmの天井高さをつくるメーカーが出てくるといった感じ。。


この【天井高さ】戦争は良くないと思います。
住宅が悪い方向に進んでいる気がしてなりません。

確かに一般のエンドユーザーには、【天井高さ】は分かりやすく魅力的な要素ですが、 プロポーションの観点から言えば、僕は低い方が良いと思ってしまいます。


天井高さを高くすれば、当然軒高を高くせざるを得ません。


全体的なプロポーションを考えると、縦に延びた分、横にも延ばさないと比率がおかしくなります。


すんごいノッポの家が出来るイメージです。


設計とは【バランスの追求】だと堀部安嗣先生が言っておりました!!

【天井高戦争】のせいで、このバランスが取れなくなってきているのだと僕は思っています。

まとめ


非常に個人的な考察を、発表してしまいました。


ハウスメーカーをディスりまくった結果になりましたが、
僕たちハウスメーカー設計士は、これらの不利な点を良く理解し、設計に活かす事が重要だと思います。


以下関連記事です。


最後まで読んで頂きありがとうございます。
それではまた次回!!

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