【ハウスメーカー設計】年齢を重ねるごとにプランニングの考え方が変わってきた話

こんにちは。
おにまめです。


ハウスメーカー設計士として勤めて8年目の中堅サラリーマンです。
仕事を続けていると【プランニング】に対する考え方が少しずつ変わってくることを実感します。

何と言うか、
・「こうあるべき!!」だと信じて疑わなかったこだわりがどうでも良くなったり、
・逆に今まで気にもしていなかったところを細かく考えるようになったり、

と自分なりの【設計観】が変わってきているような気がします。


自分のライフステージが変わるにつれて、これからも変わっていくのでしょうが、今現在、30歳の僕のプランに対する考え方をまとめていきたいと思います。


人によっては当たり前だったり、そうじゃないでしょって思うこともあるかも知れませんが、やさしい眼差しで見守ってください。


それでは早速行ってみましょう〜!!

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開口は方位ではなく抜けがある方向へ


住宅設計の仕事をしていると、土地を見た時に、
「なんか南側に建物ビチビチに建ってる。。」なんてことはざらにあります。

昔からの集落だと、どうにも南側からの日照が確保できないって事が起こり得ます。


今までの僕ならば、視線に配慮しながらも、必死になって南向きに窓の位置を取るよう考えていたものですが、最近は方位に対してあまり気にしなくなりました。

と言うか
抜けている方向へ窓を取るのが、一番気持ちが良いものだという事に気づいたからです。
方位も大切ではありますが、ぶっちゃけ二の次です。


南向きの開口を全て無視して、北側に大きく開いた家を見たことがあるのですが、感想としては普通に明るい。笑


という事で【南側信仰】はもぅそろそろなくなっても良さそうですね。
少し脱線しますが、南側玄関とかが吉とされてるのも理由が分からないですし。笑


なかなかお施主さんにご理解頂くのは大変ではありますが。。

外観ではなく、佇まい


今でも営業マンに言われることがあるのですが、

営業マン
「上下の窓位置を揃ってない!!」


と設計者としてセンスの欠片もない奴だと言わんばかりに指摘してくる方がみえます。


でもぶっちゃけ、窓が上下揃っているとかマジでどうでも良いんです。。笑
はっきり言って意味なし!!


そもそも窓で外観を作ろうとしている時点で、【のっぺり層二階】である可能性が超絶高い。
層二階が悪いのではなく、窓の位置で外観を作ろうとしている姿勢が良くないという事。


このような指摘はきっと、多くのお施主さんや営業マンが【立面図】を頼りに外観を考えているからだと思います。

立面図のような見え方になるシチュエーションはほとんどありません。

人間のアイレベルで考えた時に、建物は基本的には【見上げるもの】ですから、立面図の窓位置ではなく、【佇まい】を考えるのが良いと考えます。


僕も職業柄、良い家・良い建築を見るように努めてきましたが、純粋にカッコイイと思える建物は、軒高さやプロポーション、素材感が美しいものです。
軒の深さや立体感も大きな要素です。


さらに、住宅計画は建物だけでなく外構もあります。
外構をしっかりと計画していれば、ぶっちゃけ窓が揃っているかどうかなんて気にならないし。笑


【佇まい】と言うと抽象的な言葉ですが、上記のような【バランス】が良い建物が良い家だと認識頂ければと思います。
そして土地に馴染み、主張せず、ひっそりと建つ建物が良いですね!!


このような建物がハウスメーカーでも少しずつ実現できるようになってきましたが、まだまだ発展途上。
【佇まい】がハウスメーカーの課題ですね。

空間はメリハリ


ハウスメーカーで設計をしていると、天井高さが高い方がより良いことのように刷り込まれます。笑
各社天井高さを競うように高くしていますからね。


各メーカーの商品戦略ですから否定はしませんが、建物は空間なので単純な天井高さでは空間は豊かになりません。
逆にプロポーションは悪くなって、個人的なあまり好きではありません。笑(社長ごめんなさい)


だけど天井高さやフロアレベルに変化を付けると天井高さが有効に利用できます。

だから最近は積極的に、
・部分的に天井を下げたり、
・フロアを落としたりと、
・階段と絡めて、中二階のような空間を作ったり

と平面ではなく立体で空間を表現するように努めています。


バリアフリーとは逆行する考え方ですが、【いつまでもここに居たい】と思えるような心地よいバリアフリー介護施設があまりないように、(知識不足だったらごめんなさい)やっぱり建築は立体的な方がいいな~と個人的には感じます。

まとめ


このように、住宅設計の仕事をしていると、自分の大切にしているポイントが変わってきます。


設計者が違えば、同じハウスメーカーであっても全く違う建物ができます。
このように、ハウスメーカーは規格を扱う仕事のように捉えられていますが、設計者の拘りが色濃くでます。

だからこそ、僕たち設計者は各自、自分の芯とも言える【設計観】を築いていかなければなりませんね。。


頑張りましょう!!


以下関連記事です。


ハウスメーカー設計の必須スキルについて書きました。
これから就活の方は参考にしてみて下さい。(就活には全然役に立ちませんけど。笑)

最後まで読んで頂きありがとうございます。
それではまた次回!!

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