2025年の建築新しいシゴト ① HEAD研究会 フロンティアTF

  • 2019年6月27日
  • 2019年7月24日
  • 建築本
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建築≠設計者

この本は僕が今の仕事をずっと続けていく自信が持てなかったときに、購入しました。
ハウスメーカーという仕事、さらには設計者という立ち位置に当時はかなり疲れていました。
僕の主張としては「施主のいる仕事は嫌、だけど建築は好き」というマインドでした。
まぁ簡単に言うと施主様に振り回されて、疲弊していたんです。
長年施主様がいる仕事で働き続けてきた方からは怒られてしまう発言かも知れませんが、今でも変わらない本音です。

だけど、よくよく考えてみると、実際に建築を建てること以外の職業が全くピンときませんでした。
建築という分野は昭和の高度成長期にかなり成長した産業ですから、今後人口減少に伴ってどのように変化していくのかも気になっていました。

今の目標は、仕事を辞めて独立するということを明確に決めましたが、その決心ができたのは本書を読んだからだと思います。

構成は、建築に関するシンポジウム
【シゴトオルタナティブ-新しい働き方、別の生き方】の4回の対談を収録しています。

対談形式でかなり読みやすいので、僕のように将来を迷っている社会人や就職活動中の学生にもぜひ見てほしい一冊です。

シゴトオルタナティブ=建築の仕事の代替提案
現時点での建築にまつわる働き方の一端を明らかにすることで、これからの時代に求められる資質、能力、必要な技術などを少しでも垣間見ることができれば、大学の建築教育に対して、実社会が抱えている課題を提示できるのではないかと考えた。

本書より引用

このシンポジウムに登壇している方たちは、建築業界の中でも少し違った場所で働いている方たちです。

  • 建築と不動産を融合させる試み
  • アーキテクトでなくても生活者が自分の空間を編集できる仕組みづくり
  • 都市と自然豊かな里山との二重拠点生
  • まちづくりに「経営」を付与させ、まちを一つの会社と見立てて稼ぐ地方都市のエリア再生

などなど。
建築という分野は視点を変えると様々な問題点があり、またその分まだまだ成長できる産業なのだと実感できました。この中で今回は僕が感激を受けた3人に絞りご紹介したいと思います。

記事を作っていたらかなり文章が多くなってしまったので、今回は①②の2回に分けてレビューしていきます。
文章を簡潔にまとめる力が足りないっす。。すみません。

元手をかけず、ひとりでもできる「ナリワイ」 伊藤洋志

伊藤さんはひとりでできるビジネス(ナリワイ)を複数持って、それで生活をされている方です。

中でも最初に始めたナリワイがなかなか独特。笑
「モンゴル武者修行ツアー」です。
遊牧民になりたいという人を集めてモンゴルの大草原に放り出します。笑

モンゴル人には

  • 馬に乗れる
  • ゲル(移動式住居)が建てられる
  • 羊がさばける

などの条件が揃わないと結婚ができないみたいで、それを全部クリアしようというツアー(ワークショップ)のようです。
そもそも遊牧民になりたいという需要があるんですね。。笑
しかもこれ、すでに13回実施されているそうです。(すげー)

ですが、肝心なのは元手が要らないということ。

人が集まらなかったらやらない。
経費は自分の旅費程度ということでビジネスとしてなかなかうまく成立しているんです。 だから複数のナリワイを持っても維持できる。

他には
「田舎で窯焼きパン屋をひらく」というワークショップ

伊藤さん自身が学校は結構コスパが悪いと考えているようでして、年間百万程度の学費を払って専門学校行くより自分でカフェ開いたほうが断然勉強になるという考えのもとスタートしています。

実際に経営されているパン屋に弟子入りをして、田舎でパン屋を開業するにはどうしたらいいのかを一週間の泊まりこみで特訓する学校だそうです。
こちらも申し込みがあった時にしか開催しないですし、基本はパン屋と希望者の仲介をする仕事のようですので元手もいりません。

あとは
「一か月くらい京都に住んでみたいという方に 京町家を一棟貸しする」という民泊事業

町家は20%くらいが空き家になっている状況みたいで、思っている以上に大変な状況のようです。
町家の民泊は多くありそうですが、町家はシャアハウスには向いていないとのこと。
個別の部屋がなくすべての部屋が通路になっているので、襖を開けて人の部屋を通って自分の部屋に入っていくという動線になってしまうんだとか。。
しかも冬は寒いので普通の家としての利用も難しい。。

そこで京都に住んでみたい人に一棟貸しして、京都の寒さも含めて楽しんでもらうという趣旨です。なるほど。。

伊藤さんはこのようなナリワイを10個程度運営しており、やっと生活ができるようになってきたようです。
基本的には元手がかからないように仕組み化されているので、複数持っても維持費がかからないというビジネスモデルです。
考え方もすごく共感できるし、今の時代にも合っているのではないでしょうか。

自分で「つくりたい!」という強い思い 島崎賢史郎

このかたの文章には個人的にかなり背中を押されたので、紹介したいと思います。
島崎さんは1991年生まれ。僕より2コも年下なんですが、行動力とか熱意という面で尊敬できますね。

この方は明治大学在学中に「N Magazie」という自分のファッション誌を立ち上げました。

都内をかけずり回って、そして謝る 謝ることが仕事

肩書は編集長ですが、編集、広告営業、PR、書店営業と多岐にわたる業務をやっています。
広告を出してくれそうなファッションブランドの会社を回ったり、書店を一日十件回ったりとなかなかハードな仕事をされているようです。

そして謝る。謝るのが編集の仕事だと思っているくらいです。
さっきあるところでずっと怒られた挙句に、土下座をしてきたばかりです。(笑)

本書より引用

結構大変なんですね。。笑
ですが最後このように締めくくっています。

(略)頭を下げ続けているわけですが、結局は好きなことをやっているので、幸せですね。

本書より引用

なら自分がつくりますか

島崎さんがなぜ自分で雑誌をつくろうと思い立ったかについても書かれています。

元々、日本のファッション誌がつまらないと感じたのが出発点のようです。
クリエイション主体の 海外雑誌に対して、日本の雑誌は広告を中心としたビジネス主体であると個人的に感じたとのこと。
ですが、この雑誌をつくる前にアシスタントをしていた時も、カメラマンやクリエイターがやりたいことをやっているわけでもないようだと感じたそう。

みんながそんなふうにうじうじしている感じなので、なら自分がつくりますかと。
もちろん周りがどうこうではなく、つくりたいという思いが、まず自分にあったからです。そこで自分の熱意が発動したわけです。

本書より引用

この言葉が自分に言われているのではないかと思うくらい刺さりました。
僕も会社員として、仕事をしている中で会社に対する不満などを最近ずっと言っていたなと。
そのくせそんな不満をいっぱい言っている会社にずっと所属しているという自分状況が、島崎さんがおっしゃる「うじうじしている」状態なのではないかと思ったんです。

会社の文句を言ったところで、会社は大きくは変わらない。
それならば、自分の思うビジネスなり、仕組みなりを自分の責任で生み出そうと考えました。
このサイトもその一端です。非常に背中を教えてもらえた一節でした。

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