建築家のメモ 日本建築家協会

  • 2019年2月24日
  • 2019年7月24日
  • 建築本
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本書は様々な建築家の方のメモを公開している本で、ページ開きで左側にメモ画像、右側にその人の補足が載るっていうページ構成です。
 
メモはダイヤグラムから、詳細のディテール検証、エスキース・プランニングなど対象物は様々です。
まぁしかし、建築家の先生方は本当にメモとか手描き図面がうまい。。笑 
 
建築家なんだから当たり前なんじゃないかって思われる方もみえると思いますが、僕も立場は違えど同じように建築という分野にいますが,絶対こんなに上手に描けないよと思ってしまいます。。。
 
てなわけで、この本を読んでから僕も手描きがうまくなりたいので、建築見学などに行ったらせっせと手描きで建物を描いてみるようにしています。
(もちろんその場では描けないので、写真で撮って後から模写みたいな感じです。ほんとはその場で描くのが臨場感もあって良いんでしょうが、描くの遅いし、人目が気になるしってことで今はこのスタイルでやってます。)
 
しかもこの本、隈研吾さんから西沢立衛さん、槙文彦さんなどなど名だたる建築家の先生方のメモが掲載されています。
でもなんかプロフィール写真が結構古いのは気になりますが。。笑
 
隈さんなんて、これ30歳くらいの写真なんじゃない?ってくらい若々しい写真が載ってます。そこも軽く見どころ。笑
僕個人的には、鉛筆などの単色で、濃淡だけで建物の立体感が綺麗に表現されている絵が好きなのですが、他にも数色使ってゾーンを色分けしている方や赤色だけで描く方、エスキースで使うことが多いでしょうから、単色を塗り重ねていく方もみえます。まさに十人十色で見ていて飽きません。
 
しかも書いてある用紙が、なんか紙ナプキンの裏みたいな、、、時にはホテルのメモ用紙みたいな、、はたまた新聞の余白みたいなところに描かれていたりするんです。
 
何とも建築家っぽいですなぁ。笑 ほんと素敵です。
 
このように、メモの取り方にもそれぞれの個性が出ているんですが、何となく建築家の先生方が好む傾向もあるような気がしてます。
 
①初期の段階では柔らかい鉛筆で描くこと。
最初からハードラインで描いてしまうと思考が固まってしまうという考えの方が多かったです。
何となくで描いた線からインスピレーションが湧いたりということがあるのでしょう。。
 
②思考とメモは直結していると考えていること。
考え中でも手は動いているようなイメージです。頭の中のモヤモヤした、形にもならないような思考を表現するには手描きが持ってこいの手法なのでしょう。。
 
もちろんすべての方がそういった考えではないでしょうが、本書の至るところでそのような表現が出てきます。
以下僕の琴線に触れた言葉です。
 
〝メモ(スケッチ)は思考のスピードに完全に一致しながら描かれて来る。しかしコンピュータでは完全に思考のスピートが勝ってしまい書かれる線は時間遅れになる。五十嵐淳
憶えることは努力だが、忘れることは才能。メモは第2の脳である。片山和俊
 
スケッチの最も大事な事は、自分の描いた線にうっとりしない事である。隈研吾
 
建築を創ることは責任が重く、一人の人間の未来を見る目がどこまで有効か、ということをいつも必死に考えている。黒川紀章
 
私の中でのもうひとつのメモの大切な役割は、自分が考えていることを他人に出来るだけ正しく伝える手段であること。相手を自分のペースに引き込みながら自分の考え方を理解してもらうには最高の武器なのだ。佐藤尚巳
 
考えがまとまっていないときは鉛筆を、考えや行動を絞るときにはボールペンを選択する。考えをまとめるときにはそれにさまざまな色をつけてゆく。佐野吉彦
 
思考と道具、とくに筆記用具はどこか奥深いところで連動していると思う。古谷誠章
 
まちづくりに関与している時は、鉄則はその街を歩き、自分の脚で確かめ、雰囲気を五感で自認することから始まるのです。宮本忠長

見ていて飽きない、非常に良い本でした。

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