設計者の作風(自分らしさ)とは何か。【お施主さんとの向き合い方】

こんにちは。

おすけです。(@osukeb

今回は、僕が普段気をつけている【お施主さんとの向き合い方】について解説していきます。

僕が設計者としてまだ日が浅かった頃は、打ち合わせがうまく進まないのを、ガッツリお施主さんのせいにしていました。(ヤベー奴。)

当時は、自分が良いと思う提案を採用してもらえないと、

おすけ
『まったく、センスないぜ!』

なんてマジで思っていたんですね~。笑

かなりイタイ奴なんですが、きっと若手設計者なら同じような感覚に陥ったことがあると思います。

住宅設計をしていると、住まい方は本当に【十人十色】だと感じます。

10年同じ仕事をしていても、自分が想定してしていない使い方や要望が出てくるんです。

ですが、お施主さんにとって家づくりは手探り状態ですし、僕たち設計者が持つ感覚とも違います。

このことを理解していないと、空間の【映え】ばかり気にする設計者になってしまいます。

今回は若手設計者に向けて、僕がイタかった時代を乗り越え、今どんな感覚で仕事をしているのかをお伝えしたいと思います。

おすけ
それでは早速いってみましょう~!!
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教えながら取り入れる

住宅設計はお施主さんの財産をつくる仕事です。
決して自分の私物をつくるものではありません。

住宅雑誌ばかり読んでいると設計者にばかりスポットが当たり、この事実を忘れてかけてしまいます。

お施主さんが望むものを形にしたうえで、良い建築をつくることが求められるのです。

これが住宅設計の難しさでもありますが、魅力でもあります。

住宅設計の特殊な側面をまとめた記事はこちらになります。

普段気をつけていることは、【教えながら取り入れる】姿勢です。

住宅設計のプロとしてお客さんの言いなりになってはいけません。

自分が気になることを伝えず、お施主さんが言ったとおりに間取りを進める姿勢は設計者として怠慢にあたると思います。

だから僕は、出来る限り思ったことを率直に言うことを心がけています。

昔はこの説明が難しく、すごく中途半端な回答していましたが、最近は割と素直に行っても問題ないことがわかりました。

例えば、

おすけ
〇〇は個人的には(住宅のセオリーからすると)、違うと思います。

と率直に伝えています。

文章で表すとトゲトゲしく感じますが、『あなたの家を良くしたいと思っている』と伝われば、意見を聞き入れてくれることが多くなります。

しかし設計者の思いばかり押し付けられるのは、お施主さんにとっては気持ちの良いものではありません。

だから住宅のセオリーみたいなものは説明しつつ、残りのお客さんの要望はできるだけ叶えると言う姿勢が大切です。

設計者の作風とは。

僕が尊敬する設計者が言っていた言葉を紹介したいと思います。
その方は非常に優秀な設計して、全国表彰もされている方です。

ある研修で【作風(自分らしさ)とは何か】と言う話をしたときの印象的でした。

基本的には、家はお施主さんのもの。
まずはお客さんの要望は全て叶えるように努めること。
決して設計士のエゴで、全てをコントロールしようとしないことが大切。

ここは先ほどの僕の意見と一致しています。

その上で、
お客さんにとって要望がなかったところ、すなわち設計者に裁量があるところが、設計者の納まりや、個性を出す場所とのことです。(非常に謙虚!)

僕が思ってた設計者像から少し違った角度で見ることができて、とても印象的でした。

自分の思い通りにコントロールしようとしてはいけないと言うことですね。
要望のベースの上に、設計者の個性が乗る感じでしょうか?

打合せも含めて商品

僕たちの仕事は家をつくことですが、広義の意味では、打ち合わせも含めて【家づくり】というサービスを提供しているともいえます。

その観点に立てば、

打ち合わせで設計者が自分の信念や、自分が好きな住宅にコントロールしようとしていると姿勢は、サービスとしては不合格です。

【打ち合わせも含めて商品】

この意味を理解していれば、お客さんの突拍子もない意見や提案も、面白い打ち合わせや、素敵な家をつくる起爆剤となります。

可能な限り
・お客さんの意見を尊重し、
・それを発展させ、
・うまく整理して、

楽しい打ち合わせを心がけたいですね。

まとめ

設計の仕事がながくなると、ある程度自分でコントロールできるようになりますが、コントロールしすぎるのも問題です。

自分の設計能力をアップデートすることができなくなり、淡々とした仕様決定の打ち合わせになりかねません。

お施主さんと科学反応を楽しめるような、懐の深い設計者になりたいですね!!

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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それではまた次回!!

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