リノベーションスクール 山田高広さん 【講演会】

今回は前回の続編で、またまたリノベーションスクールのプレレクチャーに参加してきました。
勉強になることが多くて、ふむふむと頷きながら聞いていました。

今回の講演者は、【森、道、市場】というフェス⁉を運営している山田高広さんです。
東海圏ではかなり有名だそうですよ。(へ~)
しかも毎年5万人くらいの動員数があるようです。(すげー)

恥ずかしながら、僕のような陰キャラにはこのようなキラキラした世界とつながるきっかけがなく、この催しも知らないまま講演会に参加していました。。

でも【森、道、市場】を知らなくても十分楽しめる会でしたね。

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提供されているもの以外の選択肢を

まず冒頭で話をされていた内容ですが、印象的だったのでメモ。
僕たちは普段、自分の求めているものではなく、与えられた選択肢の中で一番マシなものを選んでしまっているという主張です。

コンビニなどがその最たるものです。
自分の食べたいものがあるわけでもなく、ただ何となく選ばされているような経験・感覚は誰にでも覚えがあるものではないでしょうか。

それらは、提供されている種類としてはたくさんあるのですが、自分のほしいものではなく「与えられているもの」であり「選ばされているもの」です。

山田さんは若い頃そのことに何となく気づきながらも、それを変えようと思えるほどのエネルギーがなかったと言います。

バーニングマンとの出合い

そんな時に出合ったものが「バーニングマン」です。
バーニングマンはアメリカのネバダ州で行われている音楽とアートのちょこっと風変わりな祭典です。

仮想都市と呼ばれており、ネバダ州のガチの砂漠がこの祭りの一週間だけは小さな都市のように機能します。

このバーニングマンには10個のルールがあります。

・Radical Inclusion (誰にでもオープンであること)

・Gifting (ギフト文化の推進)

・Decommodification (商業主義から脱却すること)

・Radical Self-reliance (徹底的に自立していること)

・Radical Self-expression (自己表現を究めること)

・Communal Effort (ともに努力=協力すること)

・Civic Responsibility (社会人としての責任を果たすこと)

・Leaving No Trace (あとを残さないこと)

・Participation (参加すること)

・Immediacy (現場での体験を大事にすること)

Wikipediaより引用

です。

「傍観者ではなく、自分の責任の元で楽しめよ」って感じでしょうか。
自立した立場で圧倒的に自由という感じは何だかアメリカっぽくて僕は好きですね。。

最後は真ん中の人のオブジェが燃えてクライマックスらしいです。
アメリカやな~笑

森、道、市場

上記のバーニングマンからインスピレーションを得て、山田さんは【森、道、市場】を企画します。
一年目は小規模で始まったそうですが、とにかくクレームまみれ・大炎上だったらしいです。。笑

それでも、そこで心が折れないところがこの方たち。
「仮に辞めるとしても来年成功して辞めよう」という意思のもと再チャレンジしたそうです。
結果としてその後も続き、今では5万人規模の大きなイベントに成長していきました。

この森・道・市場の面白いところが、規模が大きくなりすぎて主催者側がほとんど把握・管理できていないらしいんです。笑
「主催者側でやったほうが良いことがめちゃくちゃあるけど、むしろやれてない事の方が多い。」とのこと。
それでも来る人や出店者それぞれが自立して、互いに助け合いながら自分たちでこの祭りを楽しんでいるということはかなり驚くべきことだと思います。

その一方で行政が行う街づくりは、小さいことにこだわりすぎているようです。
「これをやるとこんな問題がある」とかね。。
すべてを救おうとしすぎている感じでしょうか。
それは、「結局ヒマなんだ」と山田さんは切り捨てています。笑
リノベーションスクールという名目で講演しているのに、街づくりを思いっきりディスってるっていうね。笑

【森・道・市場】がほとんど自治のようにして成り立っている背景を見れば、行政の行う街づくりは堅苦しく思うのも納得できます。

【街づくり】のように整備され、作られるものではなく、【森・道・市場】は自然発生的に成り立っています。

誰もが【森・道・市場づくり】をしようなどと考えてやっている人はいない。
それぞれが好きなことをやっていて、結果として【森・道・市場】が形成されています。だからこそ健全なんだと山田さんは言います。
文化・カルチャーに近い感覚ですね。。すごく納得できます。

まとめ

今回の講演会も非常に学びの多いものになりました。
冒頭でも話したように、僕は【森・道・市場】を知りませんでしたが、講演を聞いて俄然行ってみたくなりました。
今年はもう終わったみたいなので来年トライします!!

山田さんの話もすごく分かりやすくて、何より面白い。
1時間半の講演があっという間に終わりました。

最後に「いいイベントには時間の過ごし方や空間の使い方が上手な人が集まってくる」という話をされていてこの言葉は本質だな~と納得できました。

個人的な意見ですが、建築も街づくりもどこか完成されすぎているような気がしています。
作った人の意図が見えすぎるといえば良いでしょうか。。
住み手に委ねている部分が少ないような感覚があります。

そこまで設計することはもちろんすごいことなんですが、今回の話を聞いて「場や空間を提供する」だけでも全然いいんじゃないかと少しマインドを変えることができました。

そしたら勝手に住まう人・来る人が自由に思い思いの過ごし方をするんじゃないかと。

会社をほぼ抜け出すようにして、勉強しに行って良かった!!笑
今回は以上です。それではまた。

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