こんにちは。おにまめです。
今回は月に一回の建築本以外の読書レビューです。
今回は【インビジブル・インフルエンス】という本です。
「人が隠れながらに影響を受けているものって何!?」ってのを解き明かしてくれる本になっております。
さて、僕がこの本を読もうと思った理由は ひとつ。
という下心丸出しがこの本を買うに至った経緯でございます。
何せ僕たちの仕事ってのは、お客さんの意思決定が終わらない=僕たちの仕事も終わらないんですよね。
記事を書き終えたら、めっちゃ長くなってしまったので2回に分けてアップします。。
それでは早速行ってみましょうー!!
似ていたい
まず【人は同調する生き物】って理解する必要があります。
そう、僕たちは人と【似ていたい】のです。
動いていない光の実験
これは非常に滑稽であり、悲しくもある実験です。
おこなったのはムザファー・シェリフという、今にも舌を噛みそうな名前を持つ心理学者です。
彼は、全く動いていない光を見せて、
という非常にイヤらし~い実験を行いました。
すると、最初は2~6cmばらつきがあった答えが、 グループで話し合ったら3.5cmに収束しました。(めっちゃ同調してた!!)
繰り返しですが、実際には光は全く動いておりません。。(爆笑)
つまり、みんな他人の意見に同調しまくっていたのです。
しかもそれを本人は気付いていないというのですから、これまた驚きです。
【人は同調する生き物】であり、他人の情報源を頼りまくっているという事になります。
ダウンロードサイトの実験=サルガニク効果
無料ダウンロードサイトの実験も非常に面白いところ。
実験を行ったのはマシュー・サルガニクさん。社会学者です。
無名のミュージシャンだけを扱った音楽ダウンロードサイトを作って、ある実験をしました。
このダウンロードサイトには、
・何回ダウンロードされたかが分かるようにして、
・ダウンロード順にランキングを表示させました。
全員無名ですから、実力は似たり寄ったりです。
しかし、大ヒットする楽曲もあれば、全く聞かれない楽曲も出てきます。
これは明らかに、後からダウンロードサイトに訪れた人は、他(前)のユーザーがダウンロードした曲に追従するように行動したことになります。
だけど待って。
無名の中に天才アーティストが居た可能性だってあります。
インディーズでくすぶっていた【米津玄師】的アーティストがいた可能性もなくはないと。
なるほど。ですが!
別グループでは、全く違う曲がランキングの上位を占めていました。
逆に前のグループで上位だった曲が一切人気ないなんてことも。。
そう、【米津玄師】が全く聞いてもらえない世界があったのです。
要するに大ヒットは【クオリティ】だけではなく、【初動】が雪だるま方式になって生まれているという事を意味しています。
つまり、我々は自分の感性で好き嫌いを選んでいるワケではなく、世の中が良いとしているものに影響を受けまくっていたんです。。
違っていたい
次は、【違っていたい】という心理にも触れていきます。
先ほどと矛盾しますが、読み進めれば理解できます。
にわかファンが増えると「昔の曲は良かったんだけどね~」と言う
人は他者との違いにより、自分の【個性】を確立します。
例えば、まだ無名のアーティストを支持していることも、明確な他者との違いです。
しかし、このアーティストが売れてファンが多くなってしまうと、【ファンである】という個性が失われたことになります。
そうすると、他社との違いを生み出すために
というヤツが現れます。笑
どういう事かと言うと、
にわかファンの中に埋もれないために、【古参のファン】であることを個性としているのです。
何だか妙に納得できます。。
他にも、
・優れたアスリートは2番目以降の子の確率が高い理由も、
・ティーンエイジャーが親に反抗する理由も、
他人と違っていたいという原動力から生み出されます。
前者は兄弟との違い、後者は親との違いを確立するためです。
なるほど、僕らは同調はしていたいけれど、他人と全く同じは嫌なようです。
さて、今回はここまで。
次回に【似ていたいけど、違っていたい】の無理難題に挑みます!!