【ハウスメーカー設計必見】建具の詳細図について(ルールと性質と強度を知ろう)


こんにちは。おにまめです。


先日自宅の打合せに行ってきました。
まぁ結論からすると、普通に大工さんに怒られました。笑

・図面が全然納まってない
・平面図と展開図と仕様書の整合が取れてない
・断面薄くしすぎ
・矩計図を描け
などなど


ぶっちゃけ自分の家だし、せっかくだから挑戦してみようと思って色々チャレンジしてたら、この有り様です。
まぁ愛のある叱られ方だったと自分では納得しています。笑


職人さんには学ぶ事ばかりですね。

おにまめ
ほんと現場は行った方が良いよね。笑


さて建具の詳細に関して、いざ自分の家で挑戦してみようと思っても部材の断面が全く分かりませんでした。。


基本的な標準部材ばかりを使っている我々ハウスメーカー設計の弱いところでしょう。


細かい詳細図を作ってみて初めて材料がどのように作られ、どのようなルールで納まっているのかが分かってきました。


建築は奥が深いですね。。
というか僕の知識が少ないだけかも知れませんが、今回で色々と勉強になりました。


建具にはルールがあるようです。
まとめるとこんな感じ

・溝が21mm(7分)山が12mm(4分)
・鴨居の溝深さは10~14mm程度


今日はその内容をシェアしたいと思います。
それでは早速行ってみましょう!!

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溝が21mm(7分)山が12mm(4分)


僕は自分で言うのも何ですが、結構基本的な事を知らないタイプです。
そう、【ゆとり世代】です。


という事で恥ずかしながら今回知った事がまずこちら。
敷居と鴨居の大きさのルールです。


これは何となく知っていたつもりだったのですが、ちゃんと分かっていなかったという事を今回思い知りました。。

建具の溝は21mm。山が12mm。
【これは尺換算の7分と4分に当たります】
そして30mmの厚みの建具が綺麗に納まります。


これについては自分なりに調べて、一生懸命詳細図を描きました!!
そうしたら、

大工さん
「こんなもの書かなくてもわかるわぃ!てやんでい!!」

と結果的に大工さんに怒られちゃいました。


僕は詳細図を平面図の拡大バージョンで書いてたんですよね。

それよりも、断面図や矩計図を書けと。。
確かにその通り。笑

鴨居の溝深さは10~14mm程度


僕は敷居・鴨居の断面を薄くしたら、イイ感じになるんじゃないかと思って厚み20mmくらいにしてみようと思いました。


鴨居の厚みを20mmにして溝を8mmくらいにしてみようと。。


という事で早速図面を描いて、製作工場へ図面を送ってみたところ【製作は可能】との事。



そう思っていた僕ですが、嫌な予感がピーンときました。
この辺りは社会人8年目ともなると自然と備わる感覚です。笑

おにまめ
・・・「イケるやん!」


建具屋へ連絡して、こんな感じにしたいと言ってみたら、溝が浅すぎて建具を入れれないという回答が届きました。

調べてみると、鴨居の溝深さも10mm~14mmで大体決まっているようです。。


建具自体は一度上に持ち上げてから落とすという動作をしますので、鴨居の溝は、【外れない程度以上 】 に必要だという事を学びました。


20mmの敷居に14mmの溝切ったら残り6mmしかないので、この断面は断念しました。


基本部材ってのは、なるべくしてなっているんですよね。笑

繊細さと強度


僕は、敷居や鴨居を薄くしたいなぁっと割と安易な考え方で断面を決めて行きました。


もちろん、以前紹介した中村好文さんの図面もめちゃくちゃ参考にしましたが、「この本にも書いてあるし~」みたいな感じで図面を描いていきました。


そしたら現場打合せ始めた瞬間。
「これ無理だよ。」って笑

参考にした詳細図では納まっている内容でも、もちろん用途・長さ・断面が変われば強度が変わります。


まぁ簡単に言うと、僕の図面では部材の長さに対して断面を薄くしすぎてめっちゃ反るという事が判明しました。


我々設計者は多くの場合断面が薄い方が良いと考えてしまいますが、それと引き換えに【強度】が下がってしまうことを十分理解していなければなりません。


この繊細さと強度の比率を十分に吟味して決定できる方こそが、優秀な設計者なのでしょう。

まとめ


今回は僕が最近学んだ建具の詳細について解説してきました。


毎日建築を仕事にしているのに、毎日問題と発見があるものです。笑
それが建築の奥ゆかしさ・楽しみとも言えるでしょう。
これからも勉強していこうと思います。


一級建築士の僕が分からない事をカミングアウトした回です。
この一年で結構解決出来てきました。


電柱の移動の仕方を学んだ時に書いた記事です。


最後まで読んで頂きありがとうございます。それではまた次回。

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