【ハウスメーカー設計8年目が語る】ハウスメーカー設計で良かったと思うところ\part①/

こんにちは。おにまめです。


ハウスメーカー設計としてキャリアをスタートさせて8年目になります。


今回は僕が【ハウスメーカー設計】という仕事をしていて良かったと思うところについて解説していきたいと思います。
これからハウスメーカー設計に就職や転職をしようとしている方には、参考にして頂ければ幸いです。


ぶっちゃけハウスメーカー設計はアトリエ系建築事務所とは全然違う働き方をしているように思います。

 

おにまめ
僕はアトリエ系で働いたことはないのですが、友達の話を聞いていると違いが見えてきます


詳しく説明していきます。
では早速行ってみましょうー!!

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建築士として正しくいられる


まずは建築業界のちょっぴりグレーなところをNoと言えるところですね。

例えば、昔ながらの家では、
・【既存不適格の住宅】が建っていたり、
・現法に適さない母屋と新築を繋いでほしいといった要望を頂いたりします。


もちろん建築基準法にのっとって既存不適格住宅を是正したり、増築工事をすることは全然OKなんですが、
「今までこれでやってきたんだから・・」と確認申請を出さないで工事してほしいと言われるケースも多々あります。


つまり、違法行為に手を貸すような指示を、お施主さんから受けることがあるという事です。

特に僕が仕事をしているのが結構田舎の集落だからかも知れません。
結構、昔のユル~い時代の感覚の方が多いような印象。。笑

おにまめ
工事中に敷地内に納屋建てちゃう人とか
浄化槽を取り換えちゃう人とか。笑

そういったグレーな部分に関しては、【法令順守】の観点からお断りできるというのが大きい部分です。(納屋と浄化槽は勝手に作っちゃったから防ぎようがありませんでしたが。笑)


意思が強い方ならハウスメーカーでなくても断れるとは思いますが、会社が大きい分だけ盾として使いやすいです。笑

 

おにまめ
「そうしたいのは山々ですが、当社の【法令順守】の観点から法律に適さない工事はできないんです。ごめんなさい。。」

と言うと大体折れてくれます。


まだまだ地元の工務店では、申請等も出さずに繋ぎ工事を請け負う会社もあるようですが、建築士という資格を元に仕事をしている私達には結構リスキーだと思います。


お客さんからのご要望だったとしても、法に適さない建物を建てた時点で罰則を受けるのは建築士です。


だからこそ【 建築士として正しくいられる】と言うのは、とても安心して仕事ができる要因となります。

会社のサポート体制がある


これは建築業界というよりも【大企業としてのオイシイ部分】だと思っています。


建設業はトラブルが多い業種です。

これはハウスメーカーでも同様で、
・マニュアルでは網羅しきれていないような問題が発生したり、
・標準部材を使っているのにクレームになったり、

想定していないようなトラブルが起きたりします。


だけど人員の少ない工務店でトラブルが起きた場合、多くのお金と時間を自分たちで捻出しながら対応しなければなりません。
これはかなりの負担になると想像できます。


その点ハウスメーカーでは会社が大きい分、サポートをしてくれる体制が整っています。
会社が求める業務フローや会社が勧める標準部材を使用した結果、トラブルになった時には会社がきちんと対応してくれます。

具体的には、
・本社から専門家に来てもらえたり、
・多額の費用が掛かる調査をしてもらえたり、
・直接クレーム処理に当たってくれたり、

と対応をしてくれます。


このように正しい業務フローを行った結果起きたトラブルは 、 会社が責任を取ってくれるのです。


しかも会社の母体の大きさから少しの損害では、倒産したりすることがないと言う点も安心感があるところであります。

作品性は問われない


これは良いところでもあり、悪いところでもあるのですが、僕たちハウスメーカーは【住宅の品質】や【性能】に重きを置いています。


だから、どれだけカッコイイ部材が一般建材にあったとしても性能が劣るようであれば採用出来ません。

 

 

おにまめ
良くも悪くも性能重視なんです。。

 

 


もちろん、作品発表会のような作品性を評価する場もあるのですが、ぶっちゃけ最優先事項ではありません。

少しドライに聞こえるかも知れませんが、「会社の求める性能を確保した住宅をトラブルなく作る」というのがハウスメーカー設計として第一に求められる能力です。


だからと言って、デザイン性の低い住宅ばかり作っていてはダメだとは思いますが、仮にプランニング能力が低い設計でも、それを理由に減点されるようなことはないのです。


デザイン力向上は義務ではなく、あくまで設計者個人に任せられているような感じです。


つまり建築の才能の有無により、仕事を続けていくことができなくなるという事は起きません。

この点はアトリエ系設計事務所とは結構違う部分だと思います。
アトリエ系は【作品性】を売りに仕事をしていますし、
ハウスメーカーは【性能】を売りに仕事をしています。


自ずとハウスメーカーに依頼をする人たちは、【作品性】ではなく【安心感】を買っているような方が多いように思います。


個人的にはもっとハウスメーカーが一般建築と肩を並べて評価される日が来てほしいと思っています。
そのためにはハウスメーカーももっと頑張らないといけませんね。。

まとめ


今回はハウスメーカー設計で良かったと思うところを解説してみました。


以下関連記事です。
ハウスメーカー設計のつらいと思うところシリーズです。


最後まで読んで頂きありがとうございます。
それではまた次回!!

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