新人設計者が現場で見るべきポイント

今回は、新人設計者が現場で見るべきポイントについて解説していきます。

新人設計士は現場に行ったとき、何を見れば良いのか分からないことがあると思います。

現場に行って、

新人設計士
『いい感じだね〜。へへへ。』

で終わってはいけません。

設計者は直接施工はせずとも、現場でモノをつくる仕事です。

現場で学ぶことが多い、なんてレベルの話ではなく、現場が終着点であり、現場こそが仕事の成果物です。

図面を描くのは事務所であっても、その全ての仕事は現場でモノをつくるための【下ごしらえ】なのです。

忙しかったり、現場に迷惑をかけた時は、どうしても足が遠のきがちです。
しかし、自分が設計した現場を正しく見ていないことは、自分の成果物を見ていないということ。

おすけ
例えるなら、自分が作った映画を自分で見ていない映画監督と同じです。

とにかく現場でコレだけはチェックしてよってポイントをまとめたので、解説していきたいと思います。

それでは早速いってみましょう~!!

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部材と部材の接合部(標準納まり)

建材がどのように組み合わさっているか、分かっているようで分からないですよね。

例えばサッシひとつ取っても、
・窓枠の厚みは何ミリなのか?
・方だては縦横どちらが勝ち納まりになっているか?
・フローリングとの取り合いはどうなっているのか?

などなど突き詰めていけば、無限に知らないことが出てきます。(マジで無限です。)

まずはこれらの【標準的な部材の納まり】を知ることが大切だと思います。
納まりが分かるとは、すなわち【簡単な絵が描けること】です。

何も見ずに描ければ、納まりが分かっていると言えます。

納まりが分かれば、
・工事の順番がわかる
・出来ること・出来ないことが分かる
・今後のチャレンジングな納まりに応用が効く

など設計力を底上げするためにとても重要な要素になります。

是非とも、【現場で見る→手で描いてみる】を繰り返してみてください。

挑戦した・正直不安だった部分

もし、見に行く物件がチャレンジングな物件だった場合、その詳細を確かめに行くことも重要です。

はじめてやる納まりは、大小さまざまな不安を感じながら現場がスタートするものです。

ですが案外、現場が綺麗に仕上がっていた時、かつての不安もすっかり忘れていて、現場確認をサラッと済ませていることがあります。

だから僕は、着工前に不安を感じたところはメモをしておいて、その不安な部分のリストを見ながら現場確認をする様にしています。

こうすることで、以降の同様の納まりにも自信を持てます。

ただし、実は大工さんがより良くアレンジしている場合もありますので、できれば仕上がる前にも現場に足を運んだ方が良いと思います。

現場で変更した部分つまり現場ですでに出来上がった部分を、再度図面化することはとても重要です。

なぜなら、次回からの【標準納まり】としてストックできるからです。

設計とは物件のたびに、多かれ少なかれ【新しい試み】が必要となります。
その時にひとつひとつイチからディテールを考え続けることは現実的に困難です。
特に、効率化が求められるハウスメーカーの設計職ではそれが顕著でしょう。

だからこそ、一度吟味し、答え合わせをした納まりは【標準化】してしまうことで、次なる新しいたらしい試みに思考のリソースを割けるのです。

照明の見え方

意外とできた時にイメージと違うのは【照明の配灯】です。

設計者は平面図を見慣れているせいか、平面図の中心に照明を持っていきがちです。
ですが、照明は平面(床伏せ)ではなく、【天井伏せの中心】を考える必要があります。

最近では天井造作など、天井が均一でない住宅が増え、【部屋中心=天井中心ではないケース】も多々あります。

だから現場では、自分の照明配灯が空間の中で違和感がないのかチェックしましょう。

さらに、現場ではブラケットライトの高さも確認が必要です。
・高すぎて掃除がしにくくないか?
・天井と近すぎて光が回らない状態になっていないか?
・座ったとき、立ったときに眩しさを感じないか?

など照明をいろんな視点で見ていきましょう。

照明は明るさ(照度)もチェックしたいところです。

明るさ感は人それぞれに違いますが、その塩梅を大きくハズすとクレームになりかねません。
今後の物件でも自信を持って提案できるように、明るさ感もチェックしておきましょう。

まとめ

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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それではまた次回!!

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