こんにちは。おにまめです。
普段は真面目にハウスメーカー設計士として働いています。
最近の悩みの一つに、【エアコンの取り付け位置】があります。
僕は家づくりの初期であるプラン打合せ時に、エアコンの位置も決めるようにしています。
そのくらいエアコンの位置は、後から決めるには苦しくなってきましたね。。
今回は、僕が勧めるエアコンの取り付け位置と、目立ちにくいエアコンの処理方法について解説していきたいと思います!
家づくりを進めている人は参考にしてください。
それでは早速行ってみましょうー!!
窓や扉が大きくて、壁面が少ない。
まずはエアコンの位置が非常に難しくなってきた背景について。
最近は、窓がどんどん【大開口】になってきており、
どうしてもエアコンを取り付ける【壁面】が少なくなってきています。
さらに、リビングに【タイル】や【塗壁】をしたいという要望も徐々に増えてきており、そういった【素材を変えた壁】にエアコンを付けるというのも、何だか気が引けます。。
他にも、エアコンが高機能になるにつれ室内機がデカくなってきている印象でして、このデカさゆえに、これまたエアコンを取りつける位置が限られてきているのです。
唯一救いなのは、【埋設配管】が増えてきた事で、
エアコン室内機の位置に制限が少なくなってきたことでございましょう。
【埋設配管】を希望される方が増えてきて、感覚的には徐々に認知されつつあるのかなと思います。
ただし、デメリットもあり、
・通常より費用が掛かる事
・設置位置により、内部結露の可能性がある事
・機種を選ぶ(埋設配管ができない機種がある)事
などなど注意すべき点も意外とあります。。
どこにつけるべきか
最近の僕のエアコン設置位置としては、
・リビングから廊下や他の部屋に行く扉の上部
・冷蔵庫の上
・吹き抜けの見えない位置
に取り付けるようにしています。
どうしても、目立つ場所にしかつけられない場合、
・造作家具でエアコンを隠したり、
・壁厚が取れる場所なら室内機の厚み分だけ、壁をヘコませて目立たないように配慮しています。
とにかく目立たない場所につけたいという思いと、
エアコンの効きが悪いとクレームになるかも!?と言う絶妙な緊張感の中でエアコン位置を決めています。笑
上記の場所に取り付ける場合、注意点もあるので紹介しておきます。
出来れば、設計士に相談して早いタイミングで打合せするのが良いかと思います。
扉の上部
収納や出入り扉の上部にエアコンをつける場合、エアコンが取りつく壁面だけではなく、【エアコンドレン】が通る空間も確保する必要があります。
【エアコンドレン】とは、エアコンから出てくる水を排出するための管です。
管の中には水が通りますので、【排水勾配】を検討する必要があります。
当然ながら、エアコン室内機の下に扉があれば、直下にドレンを落とすことができず、多少なりとも迂回させる必要が出てきます。
プランにより可否が分かれますので、これは設計士に相談して決めましょう!!
冷蔵庫の上
意外と見落とされがちですが、冷蔵庫の上もエアコンを取る付けることができます。
一般に、冷蔵庫の高さは185cm程度。
最近のハウスメーカー住宅の天井高さは240cm~250cm程度確保されていますので、 その上部には50cm~60cm程度の空間があります。
この空間にエアコンを取りつけられます。
一点、注意点としては、
冷蔵庫上にそのままエアコンを取りつけると、冷蔵庫上のホコリを思いっきり吹き飛ばします。笑
そのため僕は冷蔵庫上の天井を45cm程度下げて、その壁面にエアコンを取りつけるようにしています。
間取りにもよりますが、冷蔵庫上は意外と無駄になってしまう空間なので、オススメです。
(ここでも、先ほど同様にドレン経路の確保が必要ですね!)
吹き抜けの見えない位置
吹き抜けがある場合、吹き抜け部分にエアコンを取りつけるのもアリだと思います。
ただし、吹き抜けに取り付けられる場合でも、日頃のメンテナンスや清掃もあるため、【吹き抜け上部】に取り付けられるワケではありません。
あくまで、【吹き抜け下部】に設置するイメージです。。
それでも、通所の目線からエアコンが無くなりますので、非常にスッキリとした印象になります。
ただ、吹き抜け上から見下ろすことができるプランの場合は、 エアコンを上から見る事になってしまうので設置位置は十分気を付けましょう。
あまり知られていないですが、エアコンを上から見るとこんな感じ。。
置き型エアコン・天カセエアコンもアリかも
ここまではいわゆる壁付タイプのエアコンの設置場所を紹介してきましたが、 家庭用でも【置き型】や【天井カセット型】でもアリだと思います。
【置き型】と言うのは、その名の通り床に置くタイプのエアコンです。
大きさは、通常の壁付エアコンよりも大きいですが、目立ちにくく、収納等で目隠しできるのがメリットです。
【天井カセット型】と言うのは、店舗や事務所に使ってある、天井に取りついているタイプで、 壁から出てきたりすることがないですし、容量も大きいので部屋の奥の方に取り付けることも可能です。
このようにどうしてもエアコンの位置に困った場合、エアコンのタイプを変えてしまうのも一案かと思います。
現に、ハウスメーカーの住宅展示場は、置き型エアコンや天井カセット型エアコンをめちゃくちゃ使っています。笑
少し値段は上がりますが、僕は全然アリかなーと思っています。
まとめ
最近の住宅は、間取り以上に設備機器の処理が大変になってきています。
リモコン位置や壁掛けテレビなど、どんどん見た目がスッキリする一方で、建築側ではその処理に苦労しているという構図です。笑
IoTの時代になり、この流れは加速するように思いますので、家づくりの際は是非【設備機器】に注目して頂けたらと思います。
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最後まで読んで頂きありがとうございます。
それではまた次回!!