【ハウスメーカー設計士が教える】エアコンの隠蔽配管の時の注意点と意外なデメリット

こんにちは。おにまめです。


普段はハウスメーカーで住宅設計をしています。

最近は、隠蔽配管が結構主流になりつつありますね。。

エアコンの隠蔽配管を知らない人に向けてざっくり解説していきます。

エアコンの配管って、まずはこんな感じを想像すると思います。
配管を室内機裏から露出して、外壁を伝って室外機までつながる状態です。

これの見た目が悪いから、壁の中に配管を埋めてしまって【隠蔽】、意匠的に美しくしましょうっていうのがその名の通り【隠蔽配管】です。

隠蔽配管のメリットとしては、

・外観ファサードに配管が見えてこないこと
・室内機をどこにでも置けること

というのはイメージしやすいですね。

どれだけ外観をカッコ良く作っても、配管が見えてしまうと気になりますもんね。。

しか!!
今日は隠蔽配管の注意点について説明しようと思います。

おにまめ
これから新築建てる方は注意してください。

 

それでは早速行ってみましょう~!!

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工事費高め

まずは普通に費用高いですね。。
だいたい通常の配管工事よりも3.4万円くらい高いイメージでしょうか。

これがエアコンが数台ある場合なんか、普通に10万円くらい変わってきちゃいます。。

家づくりとは金額との戦いと言っても過言ではありません。
意匠上だけの理由の場合、結構金額がネックで断念される方も多いですね。

それから家電量販店さんでエアコン設置をお願いする場合、隠蔽配管がされていると断られるケースもあるようです。

最近では隠蔽配管がかなり主流になってきましたが、家電量販店さんからしたら結構メンドクサイようです。
建築業界では【手間】=【費用】なので、金額が上がってしまう理由も分かります。

内部結露の可能性

次は設置位置の注意点です。

隠蔽配管は室内機・室外機をどこにでも設置できることがメリットの一つですが、(配管を壁の中に埋めてしまえるので必ずしも外周部に設置しなくても良い)
室内機が外周部に面している時の場合は要注意です。

エアコン配管の中には冷媒管と言って、まぁ簡単にいうとキンキンに冷えた管が通ってます。(超ざっくり)

その上で、外周部に接してこの冷媒管が設置されていると、外気温の影響を大きく受けます。

この外気温に影響を受けることは露出配管・隠蔽配管ともに同じですが、
結露した場合、断熱材に囲まれた建築壁内部の方が、ことは重大です。

断熱材は濡れてまうと性能がどうしても低下してしまいますし、カビなんかが発生したときは気分的にもちょっと嫌ですよね。。

おにまめ
ということで、内部結露したときの代償は隠蔽配管の方が大きいと言えます。

使えない機種あり【お掃除フィルターは注意 】

非常に重要なポイントですが、エアコンによっては隠蔽配管が出来ない機種があります。

具体的には、
お掃除ロボットのごみを直接外部に排出するような機能のものは隠蔽配管は出来ません。
(同じ機能で外部に排出ではなく、ダストボックスに仕様ならOK)

パナソニックさんには、このような機種がありますね。

パンフレットをみるとこんな感じ。

このような外部へ直接排出するお掃除機能はどこのメーカーでも使用できません。

このように、隠蔽配管だと機種そのものに制限があるというのは見逃せない弱点ですね。。

家づくりの打ち合わせ段階では、なかなかエアコンまで決めている人は少ないですが、
少なくとも隠蔽配管を検討しているところは早めにエアコン機種を決めておきましょう~!!

まとめ

今回はエアコン隠蔽配管の注意点を説明していきました。

住宅設計の仕事をしていると、お施主さんが用意される家電にも気を使うので意外と大変です。
しかし、このような背景から、設計者は家電に詳しい人が多いので困ったら設計者に聞いてみましょう。

以下関連記事です。
隠蔽配管同様に壁掛けテレビも多くなってきましたので、壁掛けテレビの注意点です。

HEMSと給湯器の連携でできることをまとめました。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
それではまた次回。

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