こんにちは。おにまめです。
今回は【建物配置変更は結構大変】というお話をしたいと思います。
これは前回の【後からでは、どうしようもできないシリーズ】で話をまとめたかったのですが意外とボリュームが多くなってしまったので別枠で記事にしました。
さて、敷地の中で建物をどこに配置するのかは非常に悩むポイントですよね。
一般的には、お庭を取るために北側に寄せることが多いですが、 既存の家がある場合や、隣家との関係がある場合、建物の配置は非常に悩むポイントです。
先日このようなことがありました。
そのお客様は
・大きな敷地をお持ちで、
・両親が住む母屋もあり、
・南側向かいに大きな建物があり、
・日照を気にされていました。
そんな中、建物配置を着工前に変更したいとご要望を受けました。
そして現地立ち会いの上、確認申請時からびっくりするくらい、めちゃくちゃ配置が変更になりました。
こりゃあ、やべぇど。
当然、普段から着工前に配置を確認するのですが、タイミングによっては建物配置を大きく変える事は意外と難しかったりします。
厳密には、できなくは無いですが申請上の多くの変更点を提出する必要があります。
今回は建物配置関わることでが変わることで、申請上影響してくるポイントを解説したいと思います。
それでは早速行ってみましょうー!!
計画変更の審査期間
まず配置変更に伴って問題になるのは、【申請期間】です。
着工前に配置変更した場合、再度確認申請の出し直しをする期間が必要になります。
僕の地域では、大体1.0m以上配置が変わった場合、【計画変更届】という確認申請の出し直しが求められます。
1.0m以下であれば【軽微な変更届】でも対応可能ですが、それ以上となると再審査の申請期間が必要になります。
地鎮祭で配置確認をしている場合、
多くは着工前であることが多いので、確認申請を再度許可してからの着工となれば、着工時期は遅れてしまいます。
打ち合わせ段階で配置計画を十分に検討しておくことが重要であります。
斜線制限
次に【斜線制限】です。
建物配置が変わることで斜線制限が不利側に動く場合、建物配置を変えることが難しくなります。
移動した後に、斜線をクリアしていれば大きな問題にはなりませんが、
もともと厳しい斜線制限の中、天空率などを使用していると、大きなトラブルになりかねません。
【天空率】とは、道路斜線等で使われる緩和基準のようなものですが、通常の道路斜線以上に細かい計算が必要になります。
ぶっちゃけ、
僕は天空率を使った時の目星が全然つきません。笑
・イケるかなーって思ってたらNGだったり、
・これは無理だろーって思ってたらOKだったりします。
なにこれ、ムッズ~。
天空率を専門に業務をしている事務所もあるので、
変更するとなると再度、天空率の委託作業など、多くの時間とコストがかかります。
天空率を使うような場合、敷地に余裕がないケースが多いと思うのでよりシビアに配置調整が求められます。
そんな時は事前に配置の確認をしたいですが、建替など障害になるものが多いとなかなか確認作業も進まず、苦労することがありますね。。
採光計算
配置変更で1番見落としがちなのがこの【採光計算】です。
現地で配置変更を受け、
・現場で斜線制限のチェックを行い、
・庇の越境を確認し、
・補強工事等の施工確認して、
いろいろチェックして『イケる』と踏んで配置変更を承った結果、申請図面の修正時に採光計算がNGになることがあります。笑
まぁぶっちゃけ全く笑えない状況なんですが、配置変更によって採光計算が変わることを見落としがちなんですよね。
これって僕だけでしょうか?
特に僕は、庇を長めにしたいタイプなので、庇先端から隣地までの距離を計算の軸とする採光計算とは相性が悪いわけです。
採光計算の理屈はわかりますが、もうちょっとゆるめ基準にしてもらいたいなぁと思います。
都市部などの制限が多い地域では、皆さんどうしてるんでしょうかね?
めっちゃ気になります。。
まとめ
今回は、配置変更で何度も落とし穴にはまりまくった僕が、これだけは注意してねと言う3つをピックアップしました。
できれば現場で配置変更が起こらないような、設計打ち合わせをしたいものですね。
以下、関連記事です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた次回!!