設計士も金額コントロールがめちゃくちゃ大事。

こんにちは。
おすけです。(@osukeb

今回は【設計って金額把握がめちゃくちゃ重要】とうう話をしていきたいと思います。

ハウスメーカーでは分業制が進んでいて、営業がお金の管理・設計が図面作業・監督が現場管理というような、わかりやすい縦割り業務になっています。

僕も『金額を説明・把握するのは、営業の仕事』だと入社してからずーっと教えられ続けてきましたが、今では『結局設計も金額のコントロールはとても重要で、そこからは逃げちゃだめだなー』って思っています。

と言うよりも金額のコントロールこそが、設計の重要な業務だとすら感じるようになってきました。

今日はなぜ金額コントロールが重要なのかについて語っていきたいと思います。

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提案のバッファとして金額調整は必須

設計業務は基本的に【提案ベース】です。

お施主さんに『こんなのどうですか?素敵でしょ⁈』と提案をベースに打合せが進みます。

この時、金額が上がるような提案になってしまうことが多いもの。

多くの方が着工に向けて、金額調整をしたいワケですから金額が上がる提案は、むしろ逆の行為であって、そっくりそのまま採用してもらえることは少ないのです。

いくら良い提案で気に入ってもらえたとしても、予算が合わなければ採用はされません。

その時に金額コントロール・価格調整は絶対に必要なスキルになります。

これは結構めんどくさいプロセスなのですが、ここをおざなりにしてしまうと、確認申請提出後や着工間際に大幅な変更を受けてしまいかねません。

ハウスメーカーの『契約』では、設計契約ではなく、請負契約を指すことが多く、着工の日程まで細かくスケジュールされているケースが多くあります。

(お施主さんに伝えているかどうかは別として)

要するに打ち合わせの後半で、変更が多く出てしまうのは、かなり後戻りが多くなる行為で、極力避けたい事象です。

つまり提案で上がる分、どこかを下げるような打合せが必要になるのです。

自分の提案が通りやすくするためにも、予算把握は絶対なのです。

僕の場合、金額で下げられるポイントをいくつか用意しています。その時に大事なのは、『我慢する』という印象を極力残さない事。

素敵な空間をつくるためにメリハリをつけましょう。とお話してから

おすけ
●●(減額ポイント)よりも○○(提案ポイント)の方が優先度高いですよね?

というトークをするように心がけています。

結局、お施主さんとのトラブルはお金

建築業界はクレーム産業と言われますが、そのクレームの大半はお金が絡む内容です。

お施主さん
『言っていたことと違う!』

といった内容でも、きちんと人間関係が構築されていて、是正工事を行い、真摯に対応すればほとんど問題にはなりません。

むしろそのような手直しを想定して、竣工検査というイベントが作られています。

逆に、聞いていた金額以上の金額を後から要求されたりすると、必ずクレームにつながります。

皆さん住宅購入後も必要な予算取りがあり、その計算が崩れると生活が圧迫されるからです。

特に住宅は扱っている額も大きく、無視できない金額になります。

とはいえ、まだ建っていないものを売る特性上、予算どりと実際にかかる金額が大きくブレることは十分にあり得ることです。

だからこそ、住宅産業では多くのクレームが増えてしまう構造になっているのです。

なかなか難しい問題ではありますが、逆にいえば、その難しさをクリアすると大きく信頼を勝ち取ることができるものです。

関係構築、将来のクレームの防止のためにも、かなりシビアに金額を追って行く必要があるのです。

無駄な見積書が減る

価格を明確に把握することは別の良いメリットもあります。

単純に無駄な見積もりが減ります。

建築では図面を描いて→見積をする
が一般的です。

見積をする度に図面を描いていたら、後戻りが大きく、年間20棟以上の物件に携わるハウスメーカーではなかなか上手く仕事が回っていきません。

建築は一品生産⇒だから金額が読みにくい。

もちろんそうですが、人それぞれでも結構【自分仕様】とか【過去の見積の転用】とかがあると思います。

それらを僕はストックしておいて、これを使うとこのくらい上がるよな〜って感覚は常にブラッシュアップしているんですよね。

これらをすると打合せの度に見積を要求されることが少なくなります。

ただし、行き当たりばったりの適当な回答ではダメです。

裏付けがあることが大切です。

おすけ
〇〇の時に〇〇円だったので、このくらいの金額になります。

と言えると概算の枠からは外れませんが、ある程度参考にしてもらえるのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

設計士って、意外と地味な仕事が多いんですよね。

だからこそ、家が建った時の大きな感動を体験できるというものでしょう。

ツラさの先に、感動があります。

それではまた次回!!

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