はじめに
こんにちは。おにまめです。
今回は、【ハウスメーカーに求められる潜在ニーズ】について解説していきます。
設計の能力が上がってくると、お客様への提案もやや尖ったものになりがちです。
設計能力が上がったのは喜ばしいことですが、お客様が潜在的にどういったニーズを持っているのかを意識しなければなりません。
そこを見誤ってしまうと、設計者の独りよがりな住宅になってしまいます。
中堅設計者に陥りがちなポイントなので、ぜひ参考にしてもらえたらと思います。
それでは早速行ってみましょう〜!!
ハウスメーカーの強みを正しく理解しよう
突然ですが、ハウスメーカーの強みとは何でしょうか?
僕は【設計事務所に比べ、将来的に事務所(会社)が存在している確率が高い】ことだと思います。
これはハウスメーカーは倒産しないのではなく、【一般的にそう思われている】ということです。
今の時代、大企業でも倒産はあり得ます。
ですが、オーナーさんに自社を選んだ理由を聞いてみると多くの人が
『安心だから』
と答えます。
多くの方が、ハウスメーカーを選ぶ理由は【安心感】なのです。
大手ハウスメーカーなら間違い無いはず。
そんな思いから設計事務所ではなく、ハウスメーカーを検討されるのだと思います。
このことから、要望に出ずとも『家づくりで失敗したくない』という根源的な欲求があることを認識しなければいけません。
標準品の偉大さ
そんな中、ハウスメーカーの標準材を無視するようになってしまうのが、設計者の性(さが)です。
標準材を見慣れすぎて、めちゃくちゃダサく感じるんですね〜
気持ちは分かるよ~。
だから
・造作工事とか、
・木製サッシとか、
・ステンレスの手すりとか、
使いたくなってウズウズしてきます。
もちろん、これを求めているお施主さんなはどんどん提案をすべきです。
事実、【ハウスメーカーっぽくない家】を希望される方は年々増えています。
ですが、むやみやたらと【標準】を外れる提案はいけません。
ハウスメーカーにはハウスメーカーの、設計事務所には設計事務所の【役割】があります。
安心を求めるお客さんが多いハウスメーカーでは、ながく安心して使ってもらえる仕様を提案するべきなんです。
科学的裏付けを持つ標準材は、安心というニーズに応えられるものです。
積極的に使っていきましょう!
僕が気をつけているポイント
ハウスメーカーの標準品は、多くの検証・試験を経て採用されています。
例えば、
・摩耗性能
・耐久性能
・防水性能
などなど
ハウスメーカーで働いている立場からも
やっぱり、【標準品】って製品としてよく考えられているよねー。
と思うワケです。
こういった標準品を押しのけて、自分がゼロから考えた特注図面が、標準品よりも『カッコ良くて、安くて、性能もサイコー。』とはなりにくい。
標準から外れることは、何かしらのトレードオフの関係にあるということです。
標準というメリット外してまで、採用すべきなのかをよく考えるべきです。
ポイントは3つ。
・性能値を下げないか、
・後から余計なメンテナンス費がかからないか、
・将来の住宅に対応できるか、
です。
安心して使ってもらえるものを、選びたいですな。
まとめ
突飛な洗練されたデザインの家でなくても、普通の家を丁寧につくるのはハウスメーカーの使命だと思います。
お施主さんの安心材料を多く見つけられるようにしていきましょう!
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
それではまた次回!!